初めてのLCC完全ガイド|追加料金・手荷物・座席・注意点をFPがわかりやすく解説

初めてのLCC

LCC(格安航空会社)は「安く飛べる」のが魅力ですが、仕組みやルールを知らないと、思ったより料金が高くなったり、当日トラブルに遭ったりすることも。

ペンギンくん

LCCなら、ANAやJALよりも料金がぜったいに安くなるんだよね?

おっとう先生

それは大きな誤解だよ!
ANAやJALよりも総額が高くなってしまった!なんてこともあるんだよ

この記事では 初めてLCCを使う人でも安心して利用できるように、FP(ファイナンシャルプランナー)の視点から、追加料金・手荷物・座席・注意点をやさしく解説 します。

この記事を読めば、あなたは LCCで損するリスクがゼロに なります。

目次

1. LCCとは?フルサービスとの違いを簡単に解説

LCC(Low Cost Carrier)ローコストキャリアは、コストを徹底的に削減して低価格で飛行機を提供する航空会社です。

代表的なLCC

  • Peach(ピーチ)_ANA系列
  • ジェットスター_JAL系列
  • スプリング・ジャパン_JAL系列
  • ZIPAIR Tokyo_JAL系列

いっぽう ANA・JALのような航空会社は「フルサービスキャリア(FSC)」 と呼ばれ、支払う料金の中に機内サービス料なども含まれる「込み込みプラン」となります。

項目LCC(Peach・Jetstarなど)ANA / JAL
料金基本は安いが変動幅が大きい早割は安く、安定価格
受託手荷物(預け荷物)有料(7kg超は課金)受託手荷物20kgまで無料
発着空港成田・関空など「郊外」多い羽田・伊丹など便利
座席間隔せまいゆとりあり
遅延率高め低めで安定
機内サービス最低限(基本有料)ドリンクなど無料
搭乗方法(乗り方)バス+徒歩で搭乗も連絡通路にて搭乗
マイル貯まりにくい貯まりやすく、価値が高い

2. LCCの運賃が安い理由

LCCが安いのには理由があります。

  • 手荷物・座席などを“必要な分だけ課金”する仕組み
  • 空港の発着枠が安い時間帯を使う
  • 小型で燃費の良い機材を使用
  • 機内サービスを最小限にする

つまり、必要なものだけ追加する「シンプル料金」 だから安くなるわけです。

手荷物・座席などを“必要な分だけ課金”する仕組み

ANA・JALでは料金の中に、預け手荷物や座席指定。また機内サービスなどの料金が組み込まれています。
しかしLCCでは基本有料です。
ご自身で必要な分だけを課金する仕組み。

荷物の多い方や、機内でドリンクやブランケットを借りると、ANA・JALよりも高額になってしまうこともあります。

空港の発着枠が安い時間帯を使う

人の動きやすい8時~17時といったこの時間は、空港の発着にかかる料金が高くなります。
そのためLCCでは早朝、深夜といった時間帯での発着が多いのです。

また飛行機の空港待機時間を短くすることで、1機あたりの運航回数を増やし、効率を高めています。

小型で燃費の良い機材を使用

特定の機種に統一することで、パイロットや整備士の育成費用、部品管理費用を削減。
座席間隔を狭くし、1機あたりの座席数を増やすことで、安い運賃で航空券を提供しています。

機内サービスを最小限にする

機内食やドリンク、ブランケットのレンタルなどのサービスを別途有料化し、必要な人だけが追加料金を払う仕組みです。

また機内にはモニターは無く、各自のスマホで機内サービス(映画鑑賞など)を楽しむことになります。

機内Wi-Fiも経費削減で行っていない会社もあります。
その場合、ネットが使えないのでご注意ください。

3. LCCで注意すべき「追加料金」の正体

LCCは「チケット代+必要に応じた追加料金」で成り立っています。

おっとう先生

初心者が一番損しやすいのがここ!
特に追加が多いのはこの3つだよ

✔ ① 受託手荷物(預けるスーツケース)

ほぼすべて有料。
路線(行き先)によっては 片道4,000円〜7,000円 かかることも。

✔ ② 座席指定

前方席・通路側などが有料。
数百円〜高い場合は2,000円以上。

✔ ③ 空港での手続き

LCCの受託手荷物は、予約の際にあらかじめ事前予約が必要です。
もし空港で重量オーバーになると、割増料金が発生します。

また会社にもよりますが、航空券を印刷していないと手数料がかかる場合もあります。

4. LCCの手荷物ルール(ここが一番ひっかかりやすい)

手荷物ルールは LCC最大の落とし穴 です。
多くの方が「思ったよりも高額になってしまった…」という原因になります。

✔ 機内持ち込みは“サイズ+重さ”で制限

多くのLCCでは
7kgまで/3辺の合計115cm以内
など厳しい基準があります。

※スマホ・財布なども含む“トータルの重さ”で測られることが多い。

✔ 超過したら「その場で超過料金」

これが高い。
空港で払うと1万円以上になることも珍しくありません。

なぜ多くの方が超過するのか?

機内持ち込み手荷物サイズを確認せずに、結局オーバーとなり持ち込みできず受託手荷物へ…
しかし予約時に指定していない荷物のため、超過料金に…。

対策:必ず自宅で荷物の「サイズ・重さ」を測る!

5. 座席選びの注意点

LCCでは座席指定も有料。
とはいえ、初めての人は できれば座席指定したほうが安心です。
また家族旅行で搭乗する場合も、座席指定をしご家族そろって飛行機を楽しむことをおすすめします!

飛行機の席の特徴
  • 前方席 → 早く降りられる
  • 後方席 → トイレが近い(トイレは飛行機中間・最後尾にあります)
  • 通路側 → トイレに行きやすい   → 何度も飛行機に乗っている方に人気
  • 窓側席 → 景色を見やすい。トイレに行きにくい。 → お子様にとても人気
    →「飛行機の翼」の位置にはご注意を!せっかくの景色が楽しめなくなります。
  • 非常口席 → 足元広い(ただし予約には条件あり)

6. LCCのメリット・デメリット

◎ メリット

  • 料金が安い
  • 片道だけでも気軽に使える
  • 旅行を気軽に増やせる
  • セールなら驚くような価格も(1,980円など)

△ デメリット

  • 手荷物やサービスが有料
  • 遅延時の振替が弱い
  • 座席がやや狭い
  • 空港が郊外のことがある

7. 初心者がLCCを使うときの注意点5つ

  1. 荷物は予約の際の「事前購入」で必ず追加
  2. 7kg以内の重さを自宅で確認
  3. チェックインは早めに(遅れたら本当に乗れない)
  4. セール運賃は変更・キャンセル不可が多い
  5. 座席指定は初心者こそしておくと安心

LCCの場合、搭乗時間に少しでも間に合わないと置いて行かれます。
※ANA・JALの場合は近くで呼び出しをしてくださり、探してくれます。
そのためLCC利用の場合、空港にANA・JAL利用時よりも早めに到着しましょう。

おっとう先生

とはいえANA・JALでも搭乗時間には間に合うように行動しよう。
多くの方の迷惑になるぞ!

8. FPが教える「LCCで損しないコツ」

FPとして強くおすすめするのは次の3つ。

✔ ① 荷物はネットで「事前追加」

空港で払うと3倍以上の料金になります。
出発前の荷物の「サイズ・重量の確認」がとても大切になります。

✔ ② フルサービスと比較して「総額」で判断

LCCが安いかどうかは
運賃+手荷物+座席+空港アクセス
まで含めた“総額”で判断。

意外と忘れがちな空港までのアクセス
郊外の空港になるため、家族旅行では意外と高額に…

✔ ③ 荷物が少ない人ほどLCC向き

1人旅の荷物が少ない、座席指定もしない場合は最もおすすめです。
特に 1泊2日でリュックだけ の旅行なら LCCの真価が出ます。

9. 実際のLCCの座席レビュー

座席の狭さは?

多くの方がLCCで最も気になるのが「座席の狭さ」ではないでしょうか?こちらジェトスターの実際の機内の様子です。

また今回はジェットスターで、成田→千歳(北海道)の路線。
成田出発時ではLCCでも連絡通路がありました。

写真で見る限りは大柄な方でなければ、そこまで狭いという印象は感じませんよね。
では実際に寸法で比較していきます。

おっとう先生

わたしはこんな見た目だが、身長185cmあるから狭かったぞ…

通路は真ん中のみにある小型機。
機内の様子は、JALでいう南の離島を運行している「JTAの機種」と似ています。

JAL 羽田ー那覇便との比較

まず機内サービスのモニターはLCCなのでありません。
ただし機内Wi-Fiはあるので、各自のスマホで映画などは楽しめます。

座席の間隔は写真で比較すると同じに見えますね。
しかし実際は8cm~16cmの差
この差は意外と大きい!

おっとう先生

185cmのわたしはジェットスターは狭かったですが、JALでは狭いとは感じません。

ジェットスターの座席間隔は飛行機の種類にもよりますが、エコノミーでは一般的に約71cm~74cm
JAL・ANAではエコノミークラスの普通席で約79~87cm

路線バスとの比較

座席の狭さでは、路線バスよりは若干広いです。路線バスではわたしは常に前の席にひざが当たります…

路線バスの座席間隔は約70cm~72cm。高速・観光バスでは約80cm台。
LCCの座席間隔は路線バス並みと考えると狭さがわかるのでは?

結論、身長170cm前半の方は、LCCで意外と快適に過ごせると思います。
しかし身長180cmを超えてくるとLCCでは狭いですね。

機内サービスは?

すべて有料といわれる機内サービス。
こちらジェットスターの機内サービスのメニューです。

有料とはいえ、どれもリーズナブル。
国内線の移動時間なら注文しても1回。と割り切れば家族全員分でも、それほどの支出にはなりませんね。

10. 結論:LCCは“知れば得する”最強の選択肢

LCCは安くて便利ですが、ルールを知らないと損することもあります。
しかし今回紹介したポイントを押さえれば、初心者でも安心して使えます。

  • 荷物の重さ
  • 追加料金
  • 座席指定
  • チェックインの時間

この4つさえ押さえておけばOK。

おっとう先生

ポイントは事前予約時の預け手荷物!
現地で超過料金だけは注意だぞ!

実はマイルが使える

あまり知られていませんが、ANA・JALで貯めたマイルをLCCでも利用できます。
ANA系列のpeachなら、ANAマイルを。
JAL系列のジェットスターならJALマイルを。

その際にはマイルの価値が1.5倍で計算になるため、格安のLCCにマイルを使ってもお得に搭乗することができます。

マイルが気になる方はこちらの記事を参考にしてください。

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この記事を書いた人

平均年収でも実現できた「家族の飛行機旅行」

私が年収400万円ほどだった頃、思い切って支出を見直し、飛行機で家族旅行に行きました。

その経験は、私たち家族にとって大きな「人生の分岐点」でした。
特別な家族旅行がもたらしたものは…

・自己肯定感や満足度のアップ

・子どもにとって貴重な体験

・生活改善から資産形成へとつながる一歩

「やっておけばよかった」と後悔する前に、小さくても行動を起こすことが大切です。

この記事では、夫婦+子ども2人の4人家族が、
どうやってお金をやりくりして飛行機旅行を実現したのか?

今も定期的に旅行へ行けている方法は何なのか?

を、FP資格保持者としての視点も交えながら紹介します。

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